むくみは身体の臓器とも関わりが深いため、臓器になんらかの異常があるとむくみとなってサインが現れることがあります。 今回はむくみを起こす原因となっている5つの病気を細かく見ていきたいと思います。
目次
1, なぜ病気が原因でむくみが起こるの?
医学的に「むくみ」のことを「浮腫」と言います。 むくみとは体の中の細胞や組織の隙間に余分な水分が溜まり、それが表立って腫れ上がって見えるようになることを指します。 その水分はどこからくるのかと言うと、組織間液、血液中の水分、リンパ液の3種類がありますが、これらが細胞間に染み出してきてしまう 理由も様々です。その中でも今回は病気が原因でむくみが起こるケースに関して見ていきます。
2, 下肢静脈瘤
下肢静脈癌になると、血管のなかに血液が溜まり、足の血管が目立つようになります。 細い静脈で起こると、 足の表面に網の目のようにチリチリと血管が浮き出てきます。太い静脈で 起こると、皮膚の上からも血管の盛り上がりがハッキリ見えるようになり、 ボコボコとコブのようになる部分も出てきます。
足の表面をチェックして、血管が浮き上がっていないから「私は大丈夫」という方も、安心は禁物です。
実は、私たちが取材協力したTV番組で、足のむくみを取り上げたことがありました。そのなか で、足のむくみがひどい方を詳しく調べたところ、 表面上は血管が浮き出ていなくても、内部を検査すると血液の逆流があり、初期の静脈痛であることがわかったのです。 このように足の表面に現われない下肢静脈痛は、『隠れ静脈捕」と呼ばれます。 そして、一見すると何でもない隠れ静脈痛でも、目に見える下肢静脈揃と同じような症状が出るのです。 足がむくむ、だるい、重い、痛い、夜寝ているときにつる、熱感がある、かゆいなど…このような場合は隠れ静脈痛を疑い、専門クリニックで診察を受けてみる必要があります。
2-1, 下肢静脈瘤チェックシート
このように自分が発症しているのかわかりにくいのが下肢静脈瘤のため、下記のチェックシートを使って隠れ静脈瘤をチェックしてみてください。
□足が重い、だるいと感じることが多い
□夕方になると、足に疲れがたまってくる
□夜中によく足がつることがある
□足がむくんでブーツが履けない
□足にかゆみや湿疹がある
□足に黒っぽく(茶色っぽく)色がついている
□足に熱感がある □足首やふくらはぎ、太ももの内側の血管が浮き出て、ボコボコしている
□蜘蛛の巣のように細かい血管が浮き出て見える
□親族に下肢静脈瘤の人がいる
1つでも当てはまるものがある方は、下肢静脈瘤の疑いがありますので、十分に気をつけてください。
3, リンパ浮腫
リンパ浮腫には「1次性リンパ浮腫(あるいは原発性リンパ浮腫)と、「二次性リンパ浮腫(あるいは続発性リンパ浮腫)」があり、 一次性リンパ浮腫は、リンパ節やリンパ管の 発育不全が原因と考えられていますが、まだ完全に原因はわかっていません。このリンパ浮腫は若い女性に多く発症し、 とくに下肢に起こりやすい傾向があります。 二次性リンパ浮腫は、乳がんや子宮がん、前立腺がんなどの手術でリンパ節を切除 した場合、リンパ系に循環障害が起きたり、 放射線治療でもリンパ系がダメージを受けるため、リンパ浮腫が発症しがちです。
リンパ浮腫ももちろん1つのむくみとして症状が現れます。
4, 心臓性浮腫
心臓の働きが悪くなり、静脈の血液が心臓に十分に戻れなくなるため、静脈側の圧力が高くなり、水分が染み出すためむくみとなって現れます。 心臓は体内の血液の循環を司る臓器のため、血行に寄るむくみと密接に関係をしています。
5, 腎臓性浮腫
腎臓は身体の中の水分を尿として身体の外に排出する働きがあるため、代謝と強い関係があります。 その腎臓が機能障害に陥ると身体の中に過剰に水分がたまり、血管の外にも染み出した水分が多くなり、むくみを起こします。
6, 肝臓性浮腫
肝臓の働きが極端に悪くなると、タンパク質をつくる肝臓の働きも悪くなります。 タンパク質のなかでも、アルブミンがつくられなくなります。血管のなかのアルブミンが減ると、血液が薄まったょうな状態になります。 すると、血管から水分がしみ出しやすくなり、むくみが起きてしまいます。
7, 病気が原因のむくみチェックシート
以上の病気の種類を踏まえ、みなさんにチェックをしてもらいたい項目をまとめました。
■ひどいむくみが続く
■むくみと同時に、動棒や息切れがするようになった
■むくむ部分を押しても、元にもどらない
■急に体重がふえた
■尿の出が悪い
■熱がある
■疲れやすく、なかなか疲れが取れない
■片足だけむくみがひどい
こうした症状があれば、 病気が潜んでいる危険なむくみの可能性がありますので 専門のクリニックを受診してください
8, まとめ
病気が原因のむくみについて紹介をしました。
病気と聞くと身構えてしまいますよね…
むくみだけではなく、その裏側にある原因をしっかりと知ることで健康的な毎日を送ってくださいね。