むくみがひどくて体が重いな…
そんなむくみのお悩みの方、むくみが起こる原因はご存知ですか?
今回は、むくみの原因について詳しく見ていきます。
目次
1, むくみの正体
むくみの正体は静脈やリンパ管から染み出す水分です。 特に血行が悪くなっている状態では、静脈内の血圧が上昇して、血液中の水分が血管の外に押し出されて 皮下組織の間に水分が溜まります。それがむくみとして膨れ上がり表在化しているのです。 つまり、むくみは「水分」「血行」と密接な関わりがあります。
2, むくみの原因
むくみの正体が明らかになったところで次は、むくみの原因を探ります。 体質依存のものや、性別や年齢に関わるものなど色々な原因がありますので、 自分のむくみがどの原因に起因するものなのか正しく知り、対策をすることが肝心です。
2-1, 原因1「体質の問題」
生まれつき血管やリンパ管が細い人は、血液の巡りが悪くなりやすいためむくみやすい体質となります。 特に体質は母親から譲り受けるものが多いため、母親がむくみやすい体質だと遺伝を受ける可能性も非常に高くなります。 実際に、むくみの病気である「下肢静脈瘤」は母親が発症している場合、その子には90%の確率で遺伝をすると言われています。
2-2, 原因2「生まれつきの筋肉の問題」
女性は男性に比べて筋肉量が少ないです。筋肉量が少ないということは、心臓から血液を送り出すポンプの作用と 足から心臓へ血液を戻す筋ポンプ作用のどちらもが弱いことになります。そのため全身の血液の巡りが悪くなるためむくみやすい 体になります。
2-3, 原因3「運動不足からの筋肉の問題」
筋肉量が少ないとむくみやすくなるのは前述の通りですが、女性だけではなく運動不足で筋肉が発達してない場合にも当てはまります。 特に大事なのはふくらはぎの筋肉です。ふくらはぎの筋肉は、脚から血液を心臓に戻す筋ポンプ作用の役割のもっとも大切な部分を担っています。 また筋ポンプ作用だけではなく、運動によりふくらはぎの筋肉が血管やリンパ管を刺激すると、外に染み出した組織間液の再吸収も促すため むくみの改善にもなります。
2-4, 原因4「栄養の問題」
塩分を摂りすぎる人、塩分の多いジャンクフードが好きな人は、むくみやすくなります。 細胞の内側にはカリウムを多く含む細胞内液、外側(間質)にはナトリウムを多く含む組織間液があり、通常は細胞膜を隔ててバランスが維持されています。 ナトリウムは塩に多く含まれていますので、塩分を摂りすぎると組織間液のナトリ ウム濃度が高くなってしまいます。 水分は、浸透圧によって、濃度の低い水分が濃度の高い水分に引っぱられて移動する性質がありますので、組織間液のナトリウム濃度が高くなると、 細胞内液が細胞の外に移動するためむくみが発生してしまうのです。
2-5, 原因5「水分摂取の問題」
私たちは、毎日、1.5-2リットル程度の水分を摂る必要があります。体内の水分バランスから、それくらいの水分摂取が必要なのです。 一方、むくみがひどい人は水分摂取を控えようとします。しかし、水分摂取を控えるとかえって組織間液が増え、むくみはさらにひどくなるのです。 適切な水分量をしっかりと摂取しキープすることが大切です。
2-6, 原因6「女性ホルモンの問題」
女性ホルモンのなかの黄体ホルモン(プロゲステロン)には、体に水分を溜め込もうとする働きがあります。 生理前にはこの黄体ホルモンが上昇するので、自然とむくみやすくなります。 また、他の時期に比べ、生理期に体重の増減が2割以上ある場合、 ひどいPMS (月経前症候群)でむくみが起きているクースも考えられます。こうした方は婦人科 を受診し、相談されるとよいでしょう。
2-7, 原因7「ストレスの問題」
ストレスが続くと、自律神経のバランスが乱れますが、血管運動は自律神経によって調整されているため、 自律神経のバランスが乱れると血液循環がうまくいかなくなります。 その結果として血液やリンパ液が滞り、むくみが生じるようになります。
2-8, 原因8「年齢の問題」
加齢とともに体の代謝能力は低下することは皆さんもご存知の通りです。代謝が悪くなると体内の水分の調整がうまくいくなくなるため むくみやすくなります。
2-9, 原因9「病気の問題」
下肢静脈瘤という病気を発症している場合、むくみやすくなります。 また、体のむくみは腎臓と密接に関係している部分ですので、腎臓の病気を抱えているケースも考えられます。
3, まとめ
むくみの原因についてまとめました。 むくみにはいろいろな原因があり、生活習慣を見直せば改善できるものもあります。 心配な場合には専門医に相談しましょう。