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シニアは要注意・10人に1人が発症?!下肢静脈瘤の簡単30分日帰り最新手術「スーパーグルー治療」に迫る

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テレビ東京で月~金の15時40分から放送している「よじごじDays」の2017年8月17日の放送で、
多くの女性たちを悩ませている”下肢静脈瘤”の画期的な治療が紹介されました。

その治療の名前は、「スーパーグルー治療」と呼ばれるものです。

手術時間はわずか10分ほどで、副作用も痛みもほとんどありません
もちろん入院も必要ないので、手術をした日に自宅に帰ることできます。

驚くべきことにこの画期的治療法は、なんと、接着剤を使うというのです。
一体、どのような治療法なのでしょうか。

1.下肢静脈瘤とは

皆さんは、普段の生活でこんな経験をされたことはありませんでしょうか。

1:立ち仕事をしていると足がだるくなる、むくみやすい
2:足がつりやすい
3:最近、足の血管が目立つ

 

この3つの症状を持っている方は、下肢静脈瘤を発症してしまう可能性があります。

今回、この病気の画期的な治療を紹介してくださったのは、
東京血管外科クリニックの榊原直樹先生です。

>榊原先生についてのご紹介はこちら<
【名医紹介】下肢静脈瘤治療の第一人者榊原先生に話を聞いた!

榊原先生は、下肢静脈瘤について、次のように解説してくれました。

「下肢静脈瘤の元々の原因は、足の静脈の弁の不全です。
下肢静脈瘤の症状としては、足のだるさなどに加えて、足の腫れや足の血管の膨らみがあります。」

 

下肢静脈瘤とは、

1:潜在患者数が1,000万人もいて
2:日本人の10人に1人が発症するといわれ
3:40歳以上の女性に多く
4:特に出産経験のある女性の2人に1人が発症している

という、とても恐い病気なのです。

下肢静脈瘤を発症した母親の娘が発症する確率は60%で、とても高いのも特徴です。
下肢静脈瘤の母親の息子の発症率は30%にすぎないので、「女性に遺伝しやすい」と考えられています。

2.下肢静脈瘤を放置するとどうなるの?

下肢静脈瘤が悪化すると、皮膚が破れる潰瘍ができて、
足の「ボコボコ」がさらにひどくなり、最悪、壊死してしまいます


2-1.原因は足の静脈の「弁」の故障

下肢静脈瘤は、足から心臓に向かって流れる静脈に起ります。

足の静脈には血液の逆流を防ぐ弁があります。
この弁がさまざまな原因で壊れると、弁の周囲に血がたまり、瘤(こぶ)のようになってしまうのです。

 

榊原医師は、次のように番組で語られていました。

「足に血がたまっているから圧が上がって、筋肉などいろんなところにも障害が出てきます。
ですので、足に血がたまらないようにする治療が必要になります。」

 

3.従来の下肢静脈瘤の手術について

実は、これまでの手術は入院が必要だったり、腫れるなどの副作用があるものとなっていました。

下肢静脈瘤のこれまでの手術は、
基本的に「壊れている弁がある足の静脈を取り除く」という考えで、行われてきました。

「静脈って血管でしょ、取り除いて大丈夫なの?」と心配になるかもしれませんが、足の静脈は複数本あるので、下肢静脈瘤が起っている血管を取り除いても支障はありません。

 3-1.従来の2種類の手術

これまでの手術は2種類ありました。

1つ目は「ストリッピング治療」といいます。


この手術は、簡単にお伝えすると、壊れた弁のある静脈を、半ば強引に抜き取るのです。

下肢静脈瘤はこれで解消されますが、
「血管を抜き取る」ことになるので足の内部が傷つき、痛みなどの副作用が出ていました。

もう1つの手術は、「レーザー治療」といい、
その名の通りレーザーの熱で下肢静脈瘤のある静脈を強い熱で焼いてしまう手術です。

 

この治療にも「焼く」という行為が出てくるので、痛みを抑える麻酔が必要であったり、治療後には強い痛みがあることがわかりました。

そして、この2つの手術には、術中に麻酔が必要であったり、術後の痛みや色素沈着・腫れなどを伴うことがあります。

また、手術後3週間は海外などへの渡航はできず、安静にしておく必要があります。
意外と知られていなかった手術の実態。

よって、患者の負担は、決して小さくないのです。

4.日帰りでその日のうちに海外旅行も!?スーパーグルー治療とは?

 

その下肢静脈瘤の治療に、
手術時間や副作用をまったく気にしなくてよい新しい治療法が現れました。

その治療法が「スーパーグルー治療」です。

 

4-1.スーパーグルー治療の優れた点

このスーパーグルー治療は、従来の手術とは全く異なる、患者さんにとっては嬉しいポイントがいくつかあります。

以下にそのポイントをまとめてみました。

 

【スーパーグルー治療の優れている点】

1.傷口は針あなのみ、麻酔がいらず、治療時間も短い。
2.レーザーなどの熱による痛みを抑える麻酔が不要。
3.術後の圧迫不要 
※従来は包帯などで3週間の圧迫が必要だったそうです。

4.熱を使わないので、血栓の心配がない。
5.治療当日から通常の生活ができる。

 

驚くべき事にダウンタイムがないというこの治療法は、その日のうちに飛行機にも乗れ、入浴もできるそうです。

榊原先生は、この治療について、
瞬間接着剤を静脈の中に入れてその血管をふさいでいく治療です」と解説されていました。

 

 


本当に、不思議ですよね。

「手術に接着剤?」、「血管を塞ぐ?」

そんな疑問がわくと思います。

 

4-2.スーパーグルーの驚きの治療方法

この治療で使われるのが医療用接着剤なのですが、この接着剤の名称が「グルー」といいます。
これを下肢静脈瘤のある静脈に流し込んで、問題のある血管を潰してしまうのです。

 

例えば、ジュースを飲むときに使うストローに瞬間接着剤を流し込むと、ストローが塞がりますよね。
それと同じことを静脈血管内で行うのです。

 

 4-2.全身麻酔がいらない!?簡単治療の内容とは?

患者は自分で歩いて、手術室に入ります。
患者が手術台に横になると、医師が患者のふくらはぎ部分の静脈にカテーテルという
「特殊な管(くだ)」を挿入します。

その管に「グルーガン」という瞬間接着剤「グルー」を押し出す装置を合体させて、
グルーを静脈血管内に注ぐわけです。

 

下肢静脈瘤の「ボコボコ」は、ふくらはぎに多く出てくるのですが、
この病気の原因は太もも部分の静脈にもあるので、グルーはそこまで流し込みます。

とはいえ、注入にかかる時間は10分ほどです。
グルーを流し込んだらカテーテルを抜き、あとは榊原医師が1分ほど患部を抑えるだけだそうです。

これも瞬間接着剤でモノをくっ付けているのと同じ要領です。

榊原先生は血管手術の権威で、
これまでにアメリカで表彰を受けるなど国際的に活躍してきました。

榊原先生がいる東京都文京区の「東京血管外科クリニック」は下肢静脈瘤専門の診療所です。

ホームページには患者へのメッセージとして、
「下肢静脈瘤の治療で医師から『手術以外に方法はない』と言われたら、当院のご相談ください」と
書かれてあります。

 

榊原先生はまさにスーパードクター、カリスマ医といった存在で、
今回の番組以外にも多くの番組に出演されているようなので、すでにこの病気でお悩みの方はご存知かもしれません。

もちろん、全国で講演会なども開いて、技術の普及に努めていらっしゃるこの病気の名医だそうです。

 

5.番組内での反応やコメント

スタジオは追記で榊原先生とコメンテーターの方が以下のように解説をされていました。

下肢静脈瘤の原因は、以下の3つが挙げられるそうです。

【下肢静脈瘤の主な3つの原因】
1.遺伝
女性で60%、男性で30%の方が遺伝をするというデータもあるといいます。

2.足への負担
立ち仕事はもちろんですが、長時間、座りっぱなしもよくないと先生は解説されていました。
心臓より低いところで、血が溜まることが原因なので、座っている姿勢が続く事も良くないそうです。

3.出産 
赤ちゃんがおなかにいると、血管に圧がかかるという事ですね。
足の血液が戻りにくくなってしまうため、出産を経験された女性に発症される方が多いと言います。

 

コメンテーターの方も、
「私たちの仕事は立ちっぱなしや座りっぱなしが多いので、人ごとではないですね。」と
誰しもがなりうる可能性があるという事をおっしゃっていました。

榊原先生からもスーパーグルー治療について、以下のように追加で解説をされていました。

「スーパーグルー治療は“患者さんへの身体の負担を激減した”画期的な治療法です。

昔はストリッピングと言って引き抜く治療をやっていたのですが、
入院が必要であったり術後、痛かったりございました。
その後 レーザー治療や高周波治療というカテーテルで血管を焼く治療が出て来たのですが、焼くこと自体はやはり必要だったので、患者さんに負担があったのです。
ところが、このスーパーグルーは熱を発生させないので、患者さんの負担が激減しました。」

コメンテーターの方から、
「注入するのですよね?痛みはないのですか?」という問いかけに対しても次のように回答をされていました。

 

(榊原先生のコメント)

「はい、これは特殊な技術をもって行うので、痛くないんです。

術後は歩いて帰れる、「キズ絆創膏」一枚貼っておしまいでございます。

従来は、包帯や弾性ストッキングを3週間以上履くというのが、国際ガイドラインとなっています。それに較べますと、格段に患者さんへの負担が少ないのです。」

このスーパーグルー治療は、なんとその日のうちに海外旅行も可能で、
これまでの熱を使う治療では3週間は渡航禁止でしたが、
スーパーグルーは熱を使わないので、即日飛行機での渡航が可能です。
血栓ができませんので、この問いに対しても、榊原先生から「全く問題なく」という頼もしい回答がありました。

 

6.手術以外に専用の靴下で治療も!

ここまで、日帰り手術ができる最新治療について、紹介されていたのですが、
番組内でさらに榊原先生から、手術以外の下肢静脈瘤の治療についても紹介されていました。

 

下肢静脈瘤は、脚の血管の内部に起こる病気ということで、
手術までは至らない方でも脚のむくみやかゆみに悩む方におすすめなのが、
「医療用の弾性ストッキング」という製品だそうです。

(手術は怖いのでその前にお試ししたい、と思われた方も多かったのではないでしょうか?)

医療用弾性ストッキングとは、通常のストッキングよりも強い弾力性を持ち、ふくらはぎ周辺を締め付ける効果があります。

これにより、血液が足から心臓に向かって上昇するのを助けるのです。
普段、日常生活で履くだけで下肢静脈瘤の予防や、改善につながる専用の靴下で、
キュッと脚の中の血流を良くしてくれるグッズです。

下肢静脈瘤の初期の方は、この弾性ストッキングを医師の指示通りに履くだけで治る場合もあるそうです。

手術以外にも軽症や初期段階での治療法があるということで、
番組に出演されていた、薬丸裕英さんや島崎和歌子さんも興味深々な様子で、
靴下について先生に質問されていました。

 

榊原先生は、弾性ストッキングについて、このように解説されていました。

「軽症の方は、これを履くことによって症状が改善します。
ただ、このストッキングの問題点として、皮膚に合わない人や、
履きづらいという人には”白いアンダーソックス(インナーソックス)”を
履いていただければ、非常に履きやすいです。」

 

弾性ストッキングは弾力性が強いため、はくときに少し苦労するかもしれませんが、
その場合、榊原先生がおっしゃっていた「アンダーストッキング」という「1枚目」のストッキングをはきます。

アンダーストッキングは、すべすべしているので、その上から弾性ストッキングをはくと、スムーズに履けるようになります。

 

(写真説明:黒いのが弾性ストッキングです。その内側の白い靴下がアンダーストッキングです)

このように、靴下を二重に履くことによって、患者さんの負担が激減すると言います。
最近は医療用ストッキングを購入する際のセットとして、アンダーソックスがすごく普及しています。
アンダーソックスは、スイス製ベノサン社のもので、ネットでも購入できます。

>弾性ストッキングについて詳しくはこちら<
「ネット通販でも購入できる!?おすすめ医療用弾性ストッキング」

 

7.まとめ

いかがでしたでしょうか?

10人に1人が発症する、というドキッとするような病気、下肢静脈瘤。
日本国内でも画期的な治療法が出てきているというのは心強い限りですよね。

次世代医療イノベーション、わくわくしますね!
もし、思い当たられる症状がある方はぜひ参考にしてみてください。

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