多くの女性にとって大敵であるむくみ。
そんなむくみにもいろいろな種類があり、
それぞれ原因も異なることをご存知ですか?
あなたのむくみを正しく捉えて、快適ライフを送りましょう!
目次
1, むくみの種類
むくみには大きく分けて2つの種類があります。
それは、むくんでいる部分を押した時に「へこむ」か「へこまないか」という違いに現れます。
1-1, 押すとへこむむくみ
まずはじめは、押すとへこむむくみです。夕方くらいになると靴下の跡がくっきりと残ったり、一度脱いだ靴をもう一度履こうとすると、きつさを感じたり、でも翌朝には治っていると言う場合はだいたいへこむむくみです。
通常皮下には細胞が積み重なっているため、指で押しても簡単には凹みません。しかし皮下に水分がたまると細胞の隙間に水が入り込み皮下の厚さが増し、むくみとなります。
1-2, 押してもへこまないむくみ
基本的にへこむむくみは翌朝には元に戻ることが多いですが、へこまないむくみは元に戻りません。水分がたまるのとは異なり、皮下にドロドロとした成分がたまるため、皮下の厚さが増し硬くなります。大きな病気の前触れとなっている可能性もありますので注意してください。
2, むくみの出る場所
ここまではむくみの種類をお伝えしましたが、次に見るべき大事なポイントはむくみの出る場所です。
2-1, 足の場合
ご存知の通り、むくみが一番発生しやすい場所は足です。
足は心臓から一番遠い部分であり、重力の影響を受け血液がたまりやすいためむくみが発生する原因となります。翌朝になればすっきりしていることも多いかと思いますが、それは寝ている時の姿勢がフラットなので血流がスムーズになるためです。
2-2, 顔や腕の場合
顔や腕に出る場合には要注意です。
顔も腕も重力の影響を受ける部位ではないので、姿勢に関係なくむくみが出ているということになります。
この場合には内臓に異常がある可能性もありますので、早めに医療機関で診てもらうことをお勧めします。
3, 押すとへこむむくみの原因
押すとへこむタイプのむくみについて原因を解説します。
3-1, 水分の摂り過ぎ
水分を取ることはいいことだと認識されている方も多いですが、過剰な摂取はむくみに繋がります。
水分を摂りすぎると血液が水分を過剰に含んだ状態となるため、毛細血管から水分が染み出します。実際に専門医に聞いた話ですと、むくみで足が辛い、だるいといった症状を抱える女性に適切な量の水分摂取を進めたところ、2週間ほどでむくみが改善され体が軽くなったそうです。
3-1-2, 適切な水分量は?
それでは適切な水分量とはどれくらいでしょうか?
吐息や尿、便として出る水分などからバランスをとると、約1日2.3リットルの水が必要です。
しかし、2.3リットルの水を飲む必要はありません。体の中では栄養分が利用される時にできる代謝水が300mlあり、食事から500ml〜1リットルの水分を取り入れているので、1日に飲む水分の量は1〜1.5リットルで十分です。
寝る前に多くの水分を取る方もいらっしゃいますが、コップ一杯程度でとどめた方が無難でしょう。
3-2, 薬の副作用
意外なようですが薬の副作用でもむくみが出ることがあります。とくにピルの血栓のリスクが深刻と言われています。
風邪薬や胃腸薬などの薬にはグリチルリチンという成分が含まれていますが、この成分は水分を蓄える役割があります。そのため過剰にこの成分が増えると皮下の水分も増えるためむくみにつながります。しかし、今飲んでいる薬を急に止めるのはやめたほうがいいでしょう。かかりつけのお医者さんに相談をしてくださいね。
3-3, 女性ホルモンの作用
女性は男性の4倍むくみが出やすいと言われていますがその理由は女性ホルモンにあります。
特に排卵後には黄体ホルモンが分泌されると血管の拡張作用が発生し、血流が停滞するためむくみ始めます。また、女性は男性と比べ筋肉量が少ないので、筋ポンプ作用という血流を促す機能が弱く、それもむくみの原因になります。
3-4, 妊娠
妊娠中は血液の水分量が50%増えると言われています。これは胎児の命をつなぐ胎盤の循環をよくするために必要なものなのですが、血管から水分が染み出し易くなるため、むくみにつながるのです。
3-5, 下肢静脈瘤
下肢静脈瘤という病気の可能性もあります。
下肢静脈瘤とは足の静脈弁がうまく閉じず血液の逆流を起こし、その停滞をした血液が原因となりコブのようなむくみが現れる現象です。放っておくとどんどん悪化する病気ですので、正しい対処方法を学びましょう。
<【徹底解剖】本当は怖い下肢静脈瘤!その原因と予防法を探る>にて、詳しく解説をしています。
4, 押してもへこまないむくみの原因
次は押してもへこまないむくみの原因です。
4-1, 甲状腺機能低下症
体内の甲状腺ホルモンが少なくなった時に発生するのが甲状腺機能低下症です。こちらもへこまないタイプのむくみで、顔やまぶたなどにむくみが現れるケースも多いです。体の気だるさを強く感じるようになるなど、体全体にも影響を及ぼします。また、体重が増えることにもつながります。
4-2, リンパ浮腫
リンパ浮腫の可能性があります。
リンパ浮腫とは外科手術のあとに度々発生するものですが、リンパの流れが停滞して、皮下に大量のリンパ液が溜まっている状態のことです。リンパ液は水のようにサラサさしているわけではないため、溜まるとへこまないむくみになります。
5, むくみの改善&予防策
むくみの原因がわかったところで、改善策と予防策を見ていきましょう。
5-1, 適切な水分量の摂取
前章でもお伝えした通り、水分の取りすぎがむくみの原因となるケースも多々あるので、適度な量にするようにしてください。
5-2, 漢方薬を飲む
特に病気が原因ではないむくみの場合には、利尿剤が使われることもありますが、漢方薬も有効です。
漢方薬の中には体の「水」の流れをよくするものもあります。当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や、五苓散(ごれいさん)などが代表的なものとして挙げられます。
5-3, 運動をする
運動をすることは全身の血流をよくし、むくみを改善するだけでなく、筋肉をつけることもできるので筋ポンプ作用により
足のむくみを改善させることもできます。
5-4, 弾性ストッキングを着用する
身体で一番むくみが発生しやすいのはもちろん脚ですが、弾性ストッキングを履くとすっと楽になった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?それは弾性ストッキングの圧迫の効果によって足首からふくらはぎの骨格筋を引き締め、そのポンプ作用によって血流を促進しているからです。医療用でも市販でもいろいろな種類が揃っているので、自分にあったものをお選びください。<医療用から一般用まで!おすすめ弾性ストッキング10選!>
5-5, マッサージ
リンパの通り道をマッサージすることはリンパ液の流れをスムーズにするため効果的です。
鎖骨の下や脇の下、脚の付け根をマッサージすることが効果的です。
6, まとめ
世の女性のお悩み「むくみ」の原因について探ってみました。
原因を知って対策に役立ててくださいね。