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治療?手術?下肢静脈瘤の治療に役立つ3ステップをご紹介!

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薬?治療?手術?
どんな病気でも、それを改善するには様々な方法がありますね。
下肢静脈瘤を治す鍵は「医療ピラミッド」の理解にありました。段階ごとの治療方法をご紹介します。

目次

1, 下肢静脈瘤とは?

下肢静脈瘤とは静脈弁の異常から血液が逆流・滞留をし、それが静脈の壁に当たることで壁がコブのように膨張します。それが下肢部のむくみとして現れる病気です。

下肢静脈瘤の仕組み

2, 下肢静脈瘤は全部で4種類

下肢静脈瘤の種類は全部で4種類に分けられます。

種類分けや症例の画像について詳しく知りたい方は、<【症例多数】抑えるべきは4つ!下肢静脈瘤を症状別に解説!>をごらんください。本記事では簡単に触れていきます。

2-1, クモの巣静脈瘤

その名の通り、クモの巣のように血管が浮き出る症状です。赤っぽい色で血管が浮き出ます。健康への悪影響はなし、症状も軽く、基本的に治療の必要はありません。

2-2, 網目静脈瘤

網目のように血管が浮き出る症状です。青っぽい色で浮き出るのが特徴です。こちらも同じく、健康への悪影響はなし、症状も軽く、基本的に治療の必要はありません。

2-3, 側枝静脈瘤

側枝(そくし)静脈瘤とは、皮膚からやや深い部分の静脈に逆流が発生してコブが現れる症状です。
主にふくらはぎの血管に発病が見られます。
健康被害はあり、症状は重い部類に入り、治療や手術の必要があります。

2-4, 伏在静脈瘤

伏在静脈瘤とは足の付け根から広範囲にわたってボコボコと血管がうねりながら瘤を作るタイプの下肢静脈瘤です。
健康被害はあり、症状も重く、治療や手術の必要があります。

3, 下肢静脈瘤の治療ピラミッド

どんな病気にも言えることかもしれませんが、病気の症状のステージによってどんな治療方法を選択するか考えることは非常に大切なことです。
特に下肢静脈瘤の場合には、発病前段階の予防があり、発病しても治療・手術が必要なケースがあったり、必要でないケースがあったりと複雑化をしているので、順番にしっかりと理解するようにしましょう。

治療ピラミッド

3-1, 保存的療法(ピラミッド下層部)

まず最初はピラミッドの一番底辺の部分に当たる「保存的療法」です。

保存的療法とは整形外科において、出血をさせずに治療をする方法の総称を指します。下肢静脈瘤に関しては、肥満など体質の改善や弾性ストッキングの着用などが保存的療法として挙げられます。

3-2, 治療(ピラミッド中間部)

次はピラミッドの中ほどに位置する「治療」に関してです。

治療と手術の間に線引きをすることは難しいですが、下肢静脈瘤においては注射を用いて治すという「硬化療法」をピラミッドの2段目に位置付けています。

3-2, 各種手術(ピラミッド頂上部)

最後は手術です。

下肢静脈瘤の手術には大きく分けて3種類があり、保険の適用有無や手術時間、麻酔有無などそれぞれに特徴があります。ご自身のニーズにあった手術を選ぶことが求められます。

医者

手術方法とそれぞれのメリットメデリットに簡易てはこちらから
<【詳しく解説】あなたの下肢静脈瘤にあった手術方法はどれ?>

4, 保存的療法

保存的療法について解説をしていきます。
下肢静脈瘤の保存的療法の鍵は、下肢の血管と血流に負担をかけないようにすることです。

4-1, 生活習慣の改善

まず最初は生活習慣の改善です。

特に肥満の傾向がある方は要注意です。肥満が下肢静脈瘤のもっとも大きな原因だと言われています。皮下脂肪がたくさん付いている状態だと静脈を圧迫し血流を停滞させ、それがめぐりめぐって、足の血流にも影響を及ぼすため下肢静脈瘤になりやすい身体になってしまうのです。

普段から3食バランスよく食べ、ウォーキングなど適度な運動をするように心がけてください。

4-2, 効果的なエクササイズ

足先から心臓へ向かう静脈内の血流が停滞することが問題となる病気のため、その血流を促進させるための運動はとても効果があります。具体的には、足を心臓よりも高いところにキープしてエクササイズを行う方法と、ふくらはぎの筋肉を刺激することで、ポンプのように血流を押し上げる運動があります。

4-3, 弾性ストッキングの着用

弾性ストッキングの着用は下肢静脈瘤の保存療法に非常に効果があると言われています。

なるべく医療用弾性ストッキングを選ぶようにしてください。医療用と一般用ではそもそもストッキングの編み方が異なり、十分な圧迫圧を得られるようになっています。さらに、足首が一番着圧が強く、上に行くに従って圧力が弱まるため足先から血液が上に上がりやすくなっているので、下肢静脈瘤が発生する原因を見事に改善するような作りになっています。可能であるならば専門の医療機関で足首のサイズから測り、オーダーで作ることでもっとも大きな効果が発揮できます。

弾性ストッキングベノサン5000ベノサンママライン

弾性ストッキンをを選ぶ際の注意事項やおすすめの商品は
<医療用から一般用まで!おすすめ弾性ストッキング10選!>こちらにまとめています。

5, 下肢静脈瘤の治療(手術)に至るまで

下肢静脈瘤の治療ピラミッドの「治療」と「手術」にはどのような過程を経て施術に至るのでしょうか?

適切な医療機関の選び方から、初期診察の流れを見ていきます。

5-1, 専門医での検診

まずは専門医に診てもらうことから始めましょう。
下肢静脈瘤の治療においては、日本よりも欧米の方が進んでいると言われているため欧米の最先端医療機関と連携をしている病院を選ぶことが重要です。
その点において、「江戸川病院」「東京血管外科クリニック」はドイツやアメリカの医師と先端医療研究国際連携をとっているようですので最先端の医療情報や、技術を持っていると言えるかもしれません。

何よりもまずはお医者さんに相談をしてみましょう!

<江戸川病院>
住所:        東京都江戸川区東小岩2-24-18
電話番号: 03-3673-1221 03-3673-1229
<公式サイトはこちら>

 

<東京血管外科クリニック>
住所:        東京都文京区後楽1-1-1 TKセントラルビル2階
電話番号: 03-3556-4103 0120-98-1313
<公式サイトはこちら>

 

5-2, エコー診察

静脈に異常があるかどうかを調べるためには、まずエコー診察を行います。
エコー診察により、血液の逆流が起きているか否かが判別できるので、問題がある場合には治療に移っていきます。

5-3, 治療で下肢静脈瘤が治る理由

どの治療でも手術でも、下肢静脈瘤が治る理由は同じです。

発病した静脈を塞いで、血液が流れないようにしたり、そもそもの静脈を取り除くことで、血流自体をその静脈に行き渡らせなくし、静脈瘤が発生する根源を断ちます。静脈自体の機能がなくなってしまうことを不安に思うかもしれませんが、もっと太い静脈を始め、沢山の血管がありますので、血液は迂回をし、問題なく全身に流れていきます。

(黄色い部分の静脈を塞いでも他にたくさんの静脈があります)

6, 硬化療法

今回は、下肢静脈瘤の代表的な治療方法である「硬化療法」について詳しく解説をしていきます。

6-1, 硬化療法について

硬化療法とは、注射のみで行う為、どちらかというと手術ではなく治療に分類されます。

仕組みとしては、下肢静脈瘤を発病している血管に硬化剤を注入し、血管内部を糊付けすることでその血管の機能をなくし、下肢静脈瘤を治します。数十分の治療時間で済み、非常に簡単にできる治療方法ではありますが、重症のケースには適用することが難しい治療でもあります。

6-2, 硬化療法のメリットデメリット

硬化療法のメリットはこちらです。

・注射針の刺し傷しか残らない。
・治療時間が短い。
・身体の負担も非常に少ない。

やはり比較的簡単に行われる治療ということがメリットとしてあげられます。

硬化療法にはデメリットもあります。

・伏在静脈瘤や、側枝静脈瘤など健康被害が出ているような症状には適用が難しい。
・治療が複数回必要な場合も多い。

このデメリットはデメリットというよりは、症状に寄るところが大きいかもしれません。

6-3, 硬化療法にかかる費用や詳細

  • 治療にかかる費用
    →約5,000円(3割負担の自己負担額)と言われています。
  • 麻酔は局所麻酔
    →注射を用いるため、全身麻酔ではなく局所麻酔の使用となります。
  • 日帰り可能
  • 当日からすぐに歩ける
    →手術後すぐにそのまま帰宅が可能です。
  • 仕事は翌日から可能
    →治療後に大きな問題がでない限りは翌日からすぐに仕事に復帰ができます。
  • 入浴は2日後から
    →注射と硬化剤の影響があるため、手術日と翌日の入浴は避けているようです。
  • 治療後一ヶ月以上の弾性ストッキングの着用を推奨
    →血液の流れを円滑にするために、治療後一ヶ月間は医療用弾性ストッキングの着用が必要です。


7,
各種手術について

治療では治せない下肢静脈瘤の場合、選ばれるのは「手術」です。

手術と聞くと全身に麻酔をして、手術室に入り、オペをして…という非常に重いものを想像するかもしれませんが、近年では医療の進歩により様々な手術方法が存在しています。

7-1, 手術の種類

下肢静脈瘤の手術の種類としては、従来型の「ストリッピング手術」「血管内焼灼術」が代表的なものとしてあげられます。
ストリッピング手術とは、問題のある静脈を抜き取る治療方法で、血管内焼灼術とは、逆流を起こしている静脈をレーザーやラジオ派の熱を用いて塞ぐ治療方法です。

どちらにもメリットデメリットがありますが、手術の特徴や費用はこちらでご紹介をしています。
<【詳しく解説】あなたの下肢静脈瘤にあった手術方法はどれ?>

 

7-2, 最先端のスーパーグルー治療

数ある手術方法の中で、近年もっとも注目を集めているのがスーパーグルー治療です。

静脈を抜き取ることや、熱を使って血管を塞ぐといった手術で発生する術後の後遺症を発生させず、治療時間も圧倒的に短いことで話題になっています。下肢静脈瘤で悩まされる方の救世主となるかもしれない治療方法ですので、別記事で詳しく解説しています。
<大注目のスーパーグルー治療!メリットデメリットを探る!>

 

7, まとめ

いかがでしたでしょうか?
下肢静脈瘤の治療は治療ピラミッドを理解し、自分にあった選択肢を取ることが大切です。発病してからの治療だけではなく、体質改善なども気をつけてくださいね。

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